惨敗
ご存知、寝たふりで寝かしつける我が家ですが、最近はルウさえ寝る気になってくれれば、トントン背中を叩くだけで寝息が聞こえるようになりました。
でも、その気になるまでが結構面倒で、喉が乾いただの、どこが痒いだの、爪が伸びただの、ササクレが痛いだの、なにか理由をつけては起き上がって、電気をつけたり、リビングの方へ行ったり。
もう早く寝なさい!と何度言っても、へっちゃら。
しばらくして理由も尽きて、やっと布団に潜ってくる。
こちらは苛々も極限に達し、背中を向けて知らん顔していると、可愛い声で歌い始めた。
ママが大好きだから
トントンしてほしいんだよ
トントンすると気持ちが伝わるよ
だからいつでもトントンして
ママがとっても大好きよ
だから
トントンしてくれると嬉しいな
もう半分眠いよ
…………
こんな歌、反則でしょ!
ルウの背中をトントンしながら、負けた、と思う母であった。