ひよことおさんぽにでかけよう!

ルキ=私  ルウ=4歳の娘  チャーリー=旦那様  楽しく子育て奮闘中!

うちのクワちゃん

今月の初め頃からクワガタを飼っている。
正確には、家の玄関の外にクワガタが住み着いている。
家の玄関前の外廊下を歩いているところをダリンが捕まえたのですが、発泡スチロールの箱の下が温かくて安全で気に入ってしまったのか、ずっとそこに潜んでいる。
発泡スチロールの隣には濃い砂糖水を含めたティッシュを入れた容器を置いたので、三食昼寝つきの居心地のいい場所になってしまっているのだろうか。
時々発泡スチロールから頭だけ出して、砂糖水を舐めている。私の足音に気付くとササッと発泡スチロールの下に潜ってしまう。

チビタンは、毎日保育園から帰ってくる時に、

  「クワちゃん、まだいるかなぁ?」

と気にしている。

  「まだいるんじゃないかな。でも…早く彼女探しに行けばいいのにね」
  「カノジョ?」

う〜〜ん、2歳のチビタンは「彼女」が分からないらしい。

  「カノジョっていうのは……恋人のこと」
  「コビト?」

小人じゃないんだよね。
「好きな人」って言い換えようかとも思ったけど、なんだかややこしくなりそうなのでやめた。

  「あのね、クワちゃんが早くパパになれれば良いなぁと思ったの。
   あそこでじっとしてたらパパになれないのよね」

クワガタの寿命がどれくらいか知らないけれど、同じ夏の虫の蝉のことを考えて何となく焦ってしまう私。
チビタンには益々難しい話になってしまった。
広げたふろしきをどう畳もうかと考えていると、チビタンは何だか納得した様子。

  「ああ、そうかぁ。パパに会えないよねぇ。
   ……ママにも会えないしねぇ。寂しいよねぇ」

“なれない” が “会えない” に変換されてしまったらしいが、それでもいいか。

  「そうだね、一人じゃ寂しいよね」


ダリンに「クワちゃんの行く末を案じてしまう」と冗談まじりに言うと、「あそこに居着いちゃったら、俺たちが一生クワちゃんの面倒をみよう!」とまさかの力強い言葉が返ってきた。


今朝、玄関を開けると、砂糖水の上にクワガタの雌が乗っかっていた。
チビタンを保育園に送って行って戻って来ると、まだ、砂糖水を舐めている。
我がクワちゃんの姿はない。

  クワちゃんはどうしたのだ?!
  カノジョが目の前にいるのに、何やってるのだ!! 寝てる場合か?!

私は発泡スチロールをどけて、クワちゃんをたたき起こした。
千載一遇のチャンスじゃないか!
この奇跡を見逃してなるものか!!!!

クワ子ちゃんをクワちゃんの横に置いてみた。
突然、捕まれてびっくりしたクワ子ちゃんは、逃げようとしてクワちゃんに猛突進!
それにつられて、クワちゃんもちょっとパニック! 2匹でわらわらと動き回る。
が、その後、お互いにハタと気付いたのか、大人しくなった。
私は上から発泡スチロールをかぶせた。

クワちゃんは旅立つのだろうか?
保育園から帰ってきたら、もういないかもしれない。
考えたらちょっと寂しくなった。